【不動産仲介業者で働きたくない理由】借り主に損だらけの賃貸借契約

大学在学中に宅地建物取引主任者資格、いわゆる「宅建」の試験に運良く合格したことから不動産部門のある司法書士法人で採用されましたが、その会社を数ヶ月間で退職し現在はブログライターとして生活している私が「不動産仲介業者で働きたくない理由」についてお話ししたいと思います。現在、大学3・4年生で就職活動をしている!不動産業界に興味がある!と言う方はぜひ最後までご覧になってみて下さい。


仲介手数料全額負担の問題点


私が不動産仲介業者のお仕事をしたくない1つ目の理由は、仲介手数料の問題です。皆さんの中には、仲介手数料=家賃一ヵ月分を仲介業者に支払うことが決まり事のように思っている人もいるかもしれませんが、実は家賃の一ヵ月分を仲介手数料として支払うことは例外的に許された行為なのです。

仲介手数料ってどんなもの?

仲介手数料と言うものは、お客様から不動産会社(仲介業者)に支払う手数料だと思っている方が多いと思いますが、正確にはお客様とアパート・マンションのオーナー様の間に入り、オーナー様の代わりに賃貸借契約を結んだ(代行)した事による報酬なのです。そのため、法律上ではお客様(お部屋の借り主)とオーナー様の双方から家賃の50%を上限に仲介手数料を請求することが出来るとなっているのです。でも、実際に仲介手数料を支払うのは・・・お客様だけなのです。しかも、全額(家賃一ヵ月分)支払わなければならないのです。

仲介手数料の全額負担は法律違反なのでは?

お客様から家賃一ヵ月分の仲介手数料を貰うと言う行為が法律に反するのではないの?と思う人がほとんどだと思います。しかしながら、お客様が仲介手数料を全額負担すると言う事は法律違反ではないのです。なぜかと言うと、仲介手数料は借り主が全額支払う事を了承すれば、不動産仲介業者はお客様に仲介手数料の全額を請求する事が例外的に許されているのです。「え!?仲介手数料を全額支払う事に了承した覚えはありませんよ。」とおっしゃる方がいるかもしれませんが、仲介業者は有無を言わせる事無く契約書の中に特約(特記事項)として仲介手数料をお客様が家賃の一ヵ月分支払う旨の内容が記載されているのです。つまり、お客様からの同意が得られたと言う理由から本来は家賃の半分(50%)の仲介手数料しか請求が出来ないのにも関わらず、家賃一ヵ月分の仲介手数料を請求することが出来るのです。

この事実を知るとお客様に申し訳なくなってしまい、不動産仲介業の営業が出来なくなるのです。


不動産会社の利益とは一体何なの?


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不動産仲介業者の利益(収入)は仲介手数料だと言う事は誰でも知っていると思いますが、実は不動産仲介業者の収入は仲介手数料だけではないのです。その収入と言うのは・・・アパート・マンションの経営者に請求する”広告掲載料”です。この”広告掲載料”という費用は、不動産仲介業者がアパート・マンションを所有するオーナー様のためにお客様を集客する広告を打った事による報酬となります。つまり、アパート・マンションのオーナーは不動産仲介業者に仲介手数料を支払わない代わりに、広告掲載料を支払っているのです。

広告掲載料っていくらなの?

広告掲載料は、管理会社とアパート・マンションのオーナーが話し合いで決めた金額を全ての仲介業者に公開しています。仲介業者の方は、その広告掲載料を知った上でお客様に物件を紹介しているのです。北海道の場合の広告掲載料は、家賃の2〜3ヵ月分になっています。例えば、仲介業者は家賃50,000円の物件で広告掲載料が3ヵ月分のお部屋をお客様に勧め、お客様がその物件に入居した場合、アパート・マンションのオーナーに150,000円の”広告掲載料”を請求する事が出来るのです。

不動産仲介業者は、お客様から仲介手数料を頂戴していますので仮に50,000円の広告掲載料の物件であれば、一件で200,000円の利益になるのです。この金額を聞いて、自分で不動産会社を作って成功をしたい!と思う人がいれば、オーナー・お客様が可哀想で仕事ができない!と思ってしまう人もいるのです。


なんで違約金なんてあるの?


皆さんは、携帯電話やインターネットの固定回線の契約で途中解約をした時に違約金を取られたことはありますか?また、なぜ違約金などと言うものがあるのか考えた事はありますか?携帯電話やインターネット回線を契約し、毎月使用料をきちんと支払っているのにも関わらず契約をやめる時になぜ違約金が必要なのか意味が分からないと思います。

違約金がある理由

違約金がある理由は、インターネットの販売会社の代理店がもの凄く多くあるからです。例えば、インターネット回線を契約する場合、最もお得に契約する方法は代理店を通して契約する事になりますが、代理店からインターネット回線を契約すると言う事は少なくとも自分が貰った特典と同じ又はそれ以上のお金が代理店に流れていると言う事なのです。

これと同じように不動産仲介業者は、オーナー様に2・3ヵ月分の広告掲載料を支払っていますので、お客様には最低でも2・3ヵ月間はお部屋に住んでもらい、きちんと家賃を支払ってもらわなければ元が取れない計算になるのです。また、お客様が入居してすぐに退去した場合であっても清掃や修繕が必要になりますので、最低でも半年間は入居してもらいたい!と思うのが本音でしょう。

なんで違約金の負担を借り主がするのか

お部屋の借り主は仲介手数料を家賃の1ヵ月分支払い、お部屋の清掃料金や敷金を支払っているのにも関わらず2年未満の退去の時は違約金が発生する場合が多々あるのです。これっておかしな話だとは思いませんか?例えば、仲介業者がアパート・マンションのオーナーに広告掲載料を請求しない又は家賃一ヵ月程度にしていれば、決して違約金と言う話にはならないのです。

それなのにも関わらず、2年未満の退去時には違約金がかかるのです。

日本の賃貸事情は借り主にとってかなり厳しいものになっています。この事から、不動産仲介業に直接関わりたくない!と思うのです。


退去費用に関する問題


退去費用で一番問題になる点は入居時に敷金を納めている・いないと言う点です。以下の内容は不動産仲介業者ではなく、不動産管理会社の話になりますが、まず入居時に敷金を納めていなかった場合の話を致します。敷金を納めていないと言う事は、退去時の清算でお部屋の使い方によっては高額請求になる場合があるのです。不動産管理会社の従業員は、通常の修繕にかかる費用だけでは納まらず上乗せして退去費用を請求してきます。それでは、敷金を納めれば良いの?と思う人がいると思いますが、敷金を納めても実際のところはあまり変わりません。

また、敷金は退去後の修繕に必要な分の費用を引き、残りのお金は借り主に返すものとなっていますが多くの管理会社は敷金を返す事はありません。仮に、数ヶ月間しか住んでいない場合で修繕の必要が全くない場合であっても、敷金を違約金代わりにされるためお客様への返金はありませんし、2年以上住んだ場合であっても難癖をつけて1円も敷金を返す事はないのです。


まとめ【不動産仲介業者で働きたくない理由】


matome
私が不動産業(仲介業)に携わる前は、市内にある全てのお部屋をお客様に紹介が出来る素晴らしい仕事だと思い込んでいましたが、実際に賃貸のお仕事をしてみると「なんでこんなにお客様に損な契約ばかりなのだろう?」と思ってしまいます。そして、お客様に対して詐欺をしているような感覚にもなります。

不動産業をしたくない理由!

  • 仲介手数料全額負担の問題点
  • 不動産会社の利益の問題
  • 違約金問題について
  • 退去費用に関する問題

上記の事から不動産業界で働く事が嫌になりました。さらに、不動産仲介業の営業マンには”ノルマ”があります。そのため、一ヵ月に決まった件数を成約させなければなりません。自分の立場を守るために多少強引に成約まで持って行かなければならないと言う事があると言う意味です。不動産仲介業で働く事に不信感を抱きながらも、ノルマを達成するためにお客様に不利になる事は言わない!ということも起きてしまうのです。

これから不動産仲介会社の営業マンとして働きたい!と言う人に一言だけ言わせていただくと、「お客様」「自分の会社」「管理会社」「オーナー様」のどこ(誰)に重きを置きたいのか考えてみて下さい。もし、「自分の会社」だと言う人は定年まで不動産仲介業をする事が出来ると思います。しかし、お客様やオーナー様に重きを置きたいのであれば行く行くは別の職業に就くか、自ら不動産会社を経営するしか方法がございません。不動産仲介の営業マンは給料が良いからと言う理由だけでお仕事をするのは禁物です。

最後までご覧になって下さいましてありがとうございました。